こんにちはケイです。
薬剤師・薬学部を目指そうと考えた人なら、
誰しもが考える「薬剤師に物理は必要?」をお伝えしようと思います。
薬学部入試では物理は不要
私立大学では英語、数学、化学の3教科が受験科目です。
国公立大学であっても英語、数学、化学、生物、国語、社会
を受験科目として選択すれば
わざわざ物理を受験勉強する必要はないのです。
薬剤師は化学の分野の専門家なので物理は必要ないと考えがちです。
しかしその考えは大きく間違っています。
物理が嫌な人、物理を勉強したことがない人は薬学部に入ってから苦労します。
そういう私は物理を高校時代、習わなかったのでかなり苦労しました。
運よく、クラスの仲の良い友人に物理が得意な人がいたので助けてもらえました。
薬剤師は物理の知識も必要
薬の勉強を詳しくしていくと必ず物理学にぶつかります。
薬というとベンゼン環とかの化学の知識だけで作られていると思いがちですが、
そうではありません。
確かに主成分となる物質には化学的な知識が必要ですが、
実際にヒトがその薬を身体に入れるとなると
化学的な知識だけでなく物理的な知識が必要となってきます。
まず、薬と聞くとどのような形を想像しますか?
錠剤ですか?
塗り薬ですか?
それとも貼り薬?
シロップ?
薬にはこの他にもたくさんの形があります。
これらの形の薬を作るのに物理学が必要になるのです。
薬が溶ける速度は?
肌への塗り心地は?
皮膚から身体の中に薬がどの程度入っていく?
薬が分離していない?
などなど
薬は身体にとって異物になるわけですから
基本的に身体は拒否反応を示します。
どのような形の薬にすれば
スムーズに身体に入っていくかを考えるのに物理学が必要となるわけです。
そして、その薬がどのような薬かを患者さんに説明し、
正しく使ってもらうために薬剤師が存在するので
薬剤師は物理の知識も必要となるのです。
薬学部の物理の授業
入試では物理が必要ありませんが薬剤師には物理の知識が必要なので
物理を勉強したことない人のために大学も最初から教えてくれます。
しかし、大学の授業だけでは全く物理を理解できません。
高校生が1年間かけて学ぶ内容をたったの4,5回の授業で終わらしてしまうのです。
そのため、基礎が全く身に付かず、公式を覚えるといった表面的なことしか出来ません。
なぜなら、薬剤師になるための薬学部は
大学1年生のころからカリキュラムがびっちり詰まっているため、
物理の講師ももっと基本から教えたいと思っていてもそれができない現状があります。
入学式のときに授業の時間割をもらったのですが
高校の頃よりも過密に授業が組み込まれていてビックリした記憶があります。
思い描いていた大学生の放課後ライフは薬学部には関係ないんだなと悟りました。笑
それほど過密なのです。
さいごに
受験科目に物理が必要ないから
薬剤師になるのに物理が必要ない!
と考えるのはやめましょう。
国家試験にも物理について問題が出ます。
万が一、大学内の試験で物理の単位が取れて進学できたとしても
薬剤師国家試験の物理科目で点が取れなければ薬剤師にはなれません。
物理が嫌いだから、物理を勉強しなくて良いから
受験科目に物理がない薬学部に入ろうと甘い考えで薬学部に進学する人は
必ず痛い目に合いますのでご注意ください!
私も物理を理解するのにかなり苦労しました。
大学の授業では理解できないので仲間に教えてもらったり、
自分で本を何冊も買って読んでみたりしました。
高校の頃に基礎をしっかり教わっていた友人は
皆、簡単に国家試験の物理の問題を解いていました。
基礎ができている人にとってはそれほど難しくないようなので
ぜひ早めに物理の基礎を身につけてください。