現役薬剤師のケイです。
2006年から始まった薬学部新制度の6年制薬学部!
そしてその6年後の2012年には6年制薬剤師が現場に出始めました。
年々、4年制の薬剤師と比較してどうなのかと話題になっていますが
現場からは6年制になって良かったとの声が多いような気がします。
ということで今回は薬学部が6年制になったことで生まれた
メリットとデメリットについて詳しく見てみようと思います!!
6年制薬学部のメリット
キャンパスライフの充実度
6年制になったことで断然キャンパスライフを満喫できるようになりました。
実際にどのくらいゆとりができたのかざっと比べてみます。
4年制の頃のスケジュール
1年生:基礎授業+実験
2年生:基礎授業+専門的授業(初級)+実験
3年生:専門的授業(中級)+実験
4年生:専門的授業(上級)+卒業研究+就活+国家試験勉強
6年制のスケジュール
1年生:基礎授業+実験
2年生:基礎授業+専門的授業(初級)+実験
3年生:専門的授業(中級)+実験
4年生:専門的授業(上級)+卒業研究
5年生:病院実習+薬局実習+卒業研究
6年生:専門的授業(上級)+卒業研究+就活+国家試験勉強
改めて比べてみると違いがはっきりしてきます。
4年制の頃はひたすら進学するために勉強・実験をする毎日でした。
アルバイトする時間なんて全くない状態でした。
さらに、大学生最後の年は
卒業研究や国家試験の勉強に追われて就職活動も満足にできない状態でした。
しかし6年制になってからは
卒業研究を2年間かけて行うため、多少のゆとりが生まれました。
そのため、4年生のころから少し自分の時間を持てるようになります。
仲間と遊んだり、アルバイトや他の習い事をしたりと学外のことができるようになりました。
そして、自分の進路についてしっかりと考える時間が生まれました。
病院・薬局実習の存在
6年制になってから大学5年時に薬局・病院実習に行くことになりました。
期間は病院も薬局もともに10週間です。
大学在学中に医療現場を見ることで
実習後の勉強に対する意識が大きく変わります。
国家試験の勉強もただ覚えるだけでなく、
なぜこの知識が必要となるのかを考えながら勉強することができるのです。
そして、国家試験に合格した後、
どのような薬剤師になりたいのかをイメージできるようになりました。
4年制の卒業生は実習をせずにいきなり医療現場に立たされていたため
自分の想像とギャップがあり、苦しんだ経験をした人が多くいたと聞いています。
6年制薬学部のデメリット
学費の負担
これが最大で唯一のデメリットです。
私立薬学部ですと年間200万円の学費がかかるわけですから
ざっと2年間で400万円の追加費用が必要となりました。
この400万円は学校に払う学費で
このほかにも教材費、生活費、交通費なども含めると
1年間で300万円、2年間で600万円が必要となるでしょう。
私立薬学部は4年制時には800万円
6年制になってからでは1200万円が最低でも必要となりました。
この金額は決して安くありません。
卒業した時の年齢
男性は気にする人はあまりいないと思いますが
女子は気にする人も多いのではないでしょうか?
6年制になってからは最短で卒業しても24歳になってしまいます。
結婚や出産を早くしたいと考えた場合、この2年間の差は大きいかもしれません。
もし大学入学までに浪人していれば1年間遅くなりますし、
大学在籍時に留年をしてしまえば同じように1年間遅くなってしまいます。
6年制の薬学部になってから女性の志願者が減ったと言われていますが
それでも学生の半分以上は女子学生です。
薬剤師になろうとしている人は同じ道を歩むので
あまり気にしなくても良いことかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
想像通りの内容でしたでしょうか?
薬学部が6年制になったことでこのようなメリットがありデメリットがあるのです。
<メリット>
・卒業研究を2年間かけて行うため、多少のゆとりが生まれる
・4年生のころから少し自分の時間を持てるようになる
・仲間と遊んだり、アルバイトや他の習い事をしたりと学外のことができるようになる
<デメリット>
・学費が高くなる
・6年制になってからは最短で卒業しても24歳
今回は6年制薬学部のメリットとデメリットについて詳しく見てみました。
私個人の感想ですが、やはり薬剤師になって良かったと思っています。
気になるところは学費の面ですが
奨学金を借りたとしてもその返済で生活が貧しくなることもありません。
もとが取れるかどうかはまた改めてお話ししようと思います。
薬剤師は知られていない大変な面もたくさんありますが良いこともいっぱいあります!
ぜひ薬剤師になって周りの人を助けていきましょう!!