こんにちはケイです。
受験生にとっては試練となる大学入試が近づいてきました。
今シーズンはノロウイルスが大流行していると
厚生労働省は注意するよう呼びかけていますね。
平均して1つの病院・クリニックで
1日に6人の患者がノロウイルスと診断されているようです。
ノロウイルスは嘔吐物の空気でも
感染する例もあるようなので受験生は特に注意してください!
薬学部の新設校はどれだけ増えた?
2017年現在、薬剤師になるための薬学部は国公立・私立合わせて74校あります。
国公立は17校・私立は57校です。
国公立大学の薬学部は1972年の広島大学が最後に新設されていません。
つまり
新設校と言われている薬学部はすべて私立大学となります。
私立大学は2003年から薬学部の新設の規制が緩和され、かなり増えました。
どれぐらいでしょうか?
その数は2003年から2008年の5年間で28校です。
2003年の前には私立の薬学部は29校だったので
実に2倍に増えました!!
2003年から毎年新設されていきました。
2003年:2校
2004年:8校
2005年:6校
2006年:5校
2007年:5校
2008年:2校
2008年で落ち着き、
2017年現在までは増えていません。
薬学部が増えたワケ
新設校ができたため、
薬学部に入学することは
新設校ができる前よりも簡単になったと言えるでしょう。
でもなぜ薬学部が2倍になるほど増えたのでしょうか?
薬学部が増えた背景には色々な理由があります。
その最大の理由が薬剤師の不足によるものです。
10年前では病院で診察を受け、病院内で薬をもらうのが普通でした。
しかし、それでは診察もして、
薬の在庫も考えていたら思うように治療ができないと医師の負担を減らすため、
処方箋という形で薬のカルテを発行して、病院外の薬局で薬をもらうという形にしました。
病院が処方箋を発行するとなると病院の横に薬局が必要となります。
そのため、薬局が一気に増えました。
薬局は急激に増やすことができても、薬剤師の数は急激に増やすことができません。
そのため、薬剤師が足りないという事態になってしまったのです。
大学を管理している厚生労働省が重い腰を持ち上げ、
薬剤師の不足を解消するために
薬学部を新しく新設できるように規制を緩和させたのです。
新設校に入学する前に知っておくこと
薬剤師は昔から
薬剤師になってしまえば大学は関係ない
と言われています。
私はそう思いませんが、
一般的に医者や看護師などの国家資格取得を目指す学部は、そう言われています。
では、薬剤師になるために新設校に入学するのは適切なのでしょうか?
問題点を見てみます。
●新設校は入学しやすく・卒業しにくい
薬剤師になるには国家試験に通らなければなれません。
国家試験に合格するには大学に入る時点で偏差値が60の生徒でさえも
毎年、苦労して勉強してやっと国家試験に合格するレベルの試験です。
入試が簡単な大学は入った後でとくに一生懸命勉強をしなくてはなりません。
●学費が高い
薬科大学の収入源は9割方が学生の学費です。
新設校は定員割れしている大学もあり、
学生からの学費の収入が想定よりも低いため
経営がひっ迫していると言われています。
在校生の一人当たりの学費を高くすれば、
学生数が多少少なくても経営が成り立ちます。
人気校よりも新設校の学費が高いのはそのためです。
●同級生のレベルが低く、モチベーションが保てない
これが一番の問題点と言えます。
同級生の学力が低いとそれにつられて自分も学力が下がってしまいます。
人間は自分に甘い生物です。
一度ダラケてしまうとなかなかそこから抜け出せません。
新設校は留年率が高く、同級生が留年しているのをみていると
自分も一度くらいの留年なら平気かなと感覚が鈍ってしまいます。
●すでに現場で働いている薬剤師のOB・OGがほとんどいない
これもなかなか重大な問題点です。
無事に薬剤師になったところで、現場の薬剤師には大学の先輩がいないのです。
薬剤師の世界は非常に狭いです。
そのため、職場では出身大学のグループができていたりします。
新設校ではどのグループにも所属できなく孤立してしまうことがあります。
まとめ
この記事を読んでいるということは
新設校に入ろうか悩んでいるのではないでしょうか?
新設校ができたおかげで
薬学部には入りやすくなりました。
しかし問題点もたくさんあります。
今回私が開設した問題点はほんの一部です。
新設校に入ることが決して悪いことではありません。
しかし、なにも知らずに入学してしまうと後悔します。
大学は最終学歴になるので
しっかりと納得できる大学を選んでください!!